
宮古島への旅行が決まり、ランチスポットを探していると、必ずと言っていいほど目にする2つの「カタカナ」の名前があります。
一つは、多良間牛やキハダマグロを使った本格派バーガー**「DOUG'S BURGER(ダグズ・バーガー)」。 もう一つは、絶景の岬に佇む黄色いバスが目印の「HARRY'S Shrimp Truck(ハリーズ・シュリンプ・トラック)」**。
「せっかくの宮古島、絶対に外さない美味しいランチが食べたい!」 「でも、どちらも人気店で並ぶって聞くし、どっちに行けばいいの?」
そんな悩める旅行者のために、今回は宮古島グルメ界の2大巨頭とも言えるこの2店舗を、味、ロケーション、待ち時間、コストパフォーマンスなど、あらゆる角度から徹底比較します。
※ハリーズは厳密には「ハンバーガー屋」ではなく「ガーリックシュリンプ専門店」ですが、宮古島の「アメリカン・アイランドスタイル・ランチ」の双璧として比較されることが多いため、今回はこの2店をライバルとして扱います。
これを読めば、今のあなたの気分にぴったりの店がどちらなのか、明確な答えが見つかるはずです。
目次
第1章:宮古島グルメの黒船「ダグズ・バーガー」とは?
まずは、宮古島市街地に店を構える「ダグズ・バーガー」から深掘りしていきましょう。ここは単なるハンバーガーショップではありません。創業者の強烈な哲学が詰まった、一つの「プロジェクト」なのです。
1-1. 創業者の情熱と「ツナ」へのこだわり
店名の「ダグ」とは、創業者であるダグラス氏(本名:宮良・ダグラス・公・氏)のこと。彼は普段、東京でアメリカ法弁護士として活躍するエリートですが、同時に無類の釣り好きでもあります。 宮古島の海に惚れ込み、マグロ釣りに興じる中で彼はある問題に気づきます。それは「釣れすぎたマグロや、商品価値が低いとされる部位が捨てられたり、安く買い叩かれている」という現実でした。
「この美味しい宮古島のマグロを、もっと価値ある形で提供できないか?」
そんな想いからスタートしたのがダグズ・バーガーです。そのため、ここの看板メニューは牛肉ではなく、実は**「ダグズ・ツナステーキバーガー」**なのです。宮古島近海で獲れたキハダマグロをレアなステーキにし、バンズで挟む。この発想こそが、ダグズ・バーガーの原点です。
1-2. 幻の和牛「多良間牛」の衝撃
もちろん、肉好きを唸らせるメニューも完璧です。ダグズ・バーガーで使用される牛肉は、宮古島の隣にある多良間島(たらまじま)で育てられた**「多良間牛」**。 多良間牛は、実は多くの有名ブランド和牛の素牛(もとうし)として出荷されているほど質の高い牛です。しかし、流通量が極めて少なく、宮古島島内でも食べられる店は限られています。
その多良間牛のブロック肉を、ミンチにするのではなく、粗挽きにして肉肉しさを残したパティ。一口かじれば、肉汁が滝のように溢れ出します。「ハンバーガー=ファストフード」という概念を根底から覆す、完全な「肉料理」です。
1-3. 伝説のサイドメニュー「オニオンリング」
ダグズ・バーガーを語る上で外せないのが、サイドメニューのオニオンリングです。 「たかがタマネギでしょ?」と侮ってはいけません。衣には魔法がかかったかのように旨味があり、ザクッ!という小気味よい音と共に、タマネギの強烈な甘みが口いっぱいに広がります。 「ハンバーガーよりもオニオンリングに感動した」という口コミが後を絶たない、隠れた主役です。
第2章:絶景とガーリックの楽園「ハリーズ・シュリンプ・トラック」とは?
対するは、宮古島の北端に近い「西平安名崎(にしへんなざき)」に店を構えるハリーズです。こちらは店舗ではなく、アメリカのスクールバスを改造したキッチンカーで営業しています。
2-1. ハワイの風を宮古島へ
ハリーズのコンセプトは、ハワイ・ノースショアの名物である「ガーリックシュリンプ」を宮古島で提供すること。 オーナーは、ハワイで修行を積み、本場のレシピを宮古島に持ち込みました。プリプリの大きな海老、食欲をそそる濃厚なガーリックバターソース、そして添えられたライス。 シンプルですが、素材の良さと味付けの妙で、食べる手を止めさせない魔力があります。
2-2. 「世界一美しい食事場所」とも言われるロケーション
ハリーズの最大の武器は、その立地です。 目の前に広がるのは、宮古島屈指の絶景スポットである西平安名崎の海。そして遠くには池間大橋と池間島が見えます。 青い空、エメラルドグリーンの海、白い雲、そして黄色いスクールバス。このコントラストは、どこを切り取っても絵になります。
エアコンの効いた室内ではなく、潮風を感じながら、太陽の下でかぶりつくガーリックシュリンプ。この「体験」そのものが、ハリーズの価値なのです。
2-3. 宮古牛を使ったメニューも?
基本はシュリンプトラックですが、実は「宮古牛」を使ったメニューが登場することもあります(※時期や仕入れによります)。 しかし、やはりここに来る9割以上の客の目当てはガーリックシュリンプ。バターガーリック、スパイシーホット、スペシャルなど、いくつかのフレーバーから選ぶことができます。
第3章:【味の対決】繊細な旨味 vs パンチ力
では、肝心の「味」を比較してみましょう。
ダグズ・バーガー:計算し尽くされた「旨味の層」
ダグズのバーガーは、バンズ、パティ、ソース、野菜のバランスが緻密に計算されています。
- バンズ: 天然酵母を使用した特注品。表面はパリッと、中はふんわり。肉汁をしっかり受け止める強さがあります。
- 味付け: ケチャップやマスタードで誤魔化しません。素材の味を引き立てるオリジナルのソースや、わさび醤油(ツナの場合)など、和のテイストも取り入れています。
食べた瞬間のインパクトはもちろんですが、食べ終わった後に「いい食事をした」という満足感が残る、レストランの料理です。
ハリーズ:本能に訴えかける「香り・塩・脂」
ハリーズのガーリックシュリンプは、理屈抜きに「旨い!」と感じさせる野性味があります。
- 海老: 殻付きのまま調理された大ぶりの海老。殻ごとバリバリ食べることもできますが、手で剥いて食べるのが一般的(手がベタベタになるのもご愛嬌)。
- ソース: ニンニクとバターの香りが強烈で、空腹時にはたまりません。残ったソースをライスに絡めて食べるのが至福の時です。
こちらは「上品に味わう」というよりは、「無心でかぶりつく」スタイル。ビールが欲しくなる味No.1です。
【判定】
- グルメな舌を満足させたいなら:ダグズ・バーガー
- ジャンキーでワイルドな旨さを求めるなら:ハリーズ
第4章:【ロケーション・雰囲気対決】快適空間 vs 絶景アウトドア
食事の満足度を左右するシチュエーションの比較です。
ダグズ・バーガー:アメリカンダイナーのような洗練された空間
場所は平良(ひらら)市街地の中心部にあります。 店内は黒と木目を基調としたシックな内装で、落ち着いたアメリカンダイナーのような雰囲気。エアコンが効いており、清潔なトイレも完備。天候に左右されず、快適に食事ができます。 デートや、小さなお子様連れで「涼しい場所でゆっくり食べたい」という場合には最適です。
ハリーズ:360度パノラマの絶景
場所は市街地から車で20〜30分ほど離れた岬の先端。 基本的に「テイクアウト」スタイルです。バスの前にテーブルや椅子がいくつか用意されていますが、基本的には屋外です。または、自分のレンタカーの中や、近くの芝生に座って食べることになります。 真夏の炎天下や、強風の日、雨の日はかなり過酷です。しかし、晴れた日の開放感は、日本国内とは思えないほど素晴らしいものがあります。



















